難治性の水虫

皮膚の弱い人は水虫に罹りやすく、また、水虫に罹った場合非常に治りにくい場合があります。

水虫に罹る三つの条件
•白癬菌が皮膚につく
•皮膚に細かい傷がある
•温度と湿度が十分に高い

皮膚に細かい傷がある人がその傷に白癬菌(自然の中に必ずいます。)が入り込み、汗をかいているなど十分な温度と湿度の環境の中で生育するとき水虫になるのです。

皮膚の弱い人

皮膚の弱い人は刺激や薬物などで簡単にかぶれる場合があります。その場合皮膚に細かい傷ができるので、そこに菌が入りやすいのです。雑菌などが入ると細菌性の湿疹などになります。また白癬菌が入ると水虫になるでしょう。問題は併発した場合です。湿疹になっている場合、いつも皮膚に細かい傷がある状態です。水虫に罹りやすいでしょう。また逆の場合もあります。

治療方針

湿疹と水虫の両方に罹っている場合、同時に治療はできません。40年ほど前は一時抗真菌剤に抗生物質などを配合した水虫薬もあったそうですが、弊害が多く現在では見受けられないようです。

この場合、本来は湿疹の治療をおこない、湿疹を治してから水虫の治療を行うのが普通です。抗真菌剤は真菌を殺すのが目的で雑菌には効果がなく、一般的にに水虫薬は刺激が強く湿疹を悪化させることが多いからです。逆に湿疹の薬は真菌(水虫菌)には無力です。水虫は少しひどくなります。でも症状を劇的に悪化させることがないためにまず湿疹の治療を優先させるのが常識でしょう。

問題点があります。湿疹の治療と水虫の治療の切り替え点が非常に難しいのです。専門の医師の腕の見せ所でしょう。

ホロスリンを使った治療

ホロスリンはきわめて刺激の弱い水虫薬です。とにかく水虫と思えばホロスリンを塗ればよいでしょう。水虫の場合確実に効果が表れます。2,3日塗って効果が表れない場合は水虫でないと判断できます。使用を中止してください。

ホロスリンを塗って効果が表れている間はホロスリンを塗ればよいでしょう。やがて症状が薄れてホロスリンを塗っても効果が現れなくなるようになります。2,3日塗っても効果が表れない場合、薬局で湿疹の薬を求め塗れば数日で治るでしょう。見た目にきれいになれば、1週間ほどホロスリンを塗ってください。残っていた水虫の胞子がなくなるまでです。

注)ホロスリンを塗って悪化した場合、直ちに使用を中止して医師に診てもらってください。

 その後

皮膚の弱い人は、環境によってはいつでも簡単に水虫に罹ると思います。その場合薬箱へホロスリンを一本入れておけば、罹ったかなと思った時にそこへホロスリンを塗ればよいのです。1回か2回でよいでしょう。

実際ホロスリン愛用の方はそのような使い方をされている人が大変多いです。数年に一回ホロスリンを求められるのです。ホロスリン発売以来数十年もの愛用者がたくさんいます。

ホロスリンの保存方法

蓋をきっちりと閉めて薬箱へ入れておいてください。10年たっても効果は落ちません。使用期限は3年となっていますが製造上の理由です。もし、白く濁っていても大丈夫です。アルコールの蒸発により溶けにくい成分が析出しているからです。(もう一度溶かすのはほぼ無理だと思います。)